今回は、中小企業向けにERP選びを失敗しない方法について書いていきたい。ERPを導入することはこれまでのブログでもおすすめをしているわけだが、実際にGoogleで検索した際、ERPだけであるとかなりの製品数が出てくる為、選ぶのに大変なことがわかった。せっかくERPの良さがわかっているのに、相性の悪いERPを導入してしまうのはマイナスになってしまうので、そのあたりをサポート出来る内容にしていきたいと思う。
基本の選び方
それではERPの基本の選び方について説明していく。まずは大きくクラウドタイプとオンプレミスタイプがある。こちらの内容にスポットを当てた記事も以前書いているので参考にしてほしい。
ERPはクラウド型かオンプレミス型か
まずはこちらのブログでも書いたように、結果から言うと、クラウドERPを採用してもらいたい。いくつか理由があるのでその内容を記載していきたい
価格
まず価格から考える。クラウドは開発工数が以前よりも大幅に抑えることが出来る開発環境になるので、その分サービスも安価で提供できるようになった。機能を限ったERPでいうと、月額3,000円で利用できるサービスもある。(会計機能の一部のみ)。高くても月額10万程度であったりするので比較的導入しやすい金額である
機能
機能については、クラウドもオンプレミスもそこまで大きな差はない。ただ、クラウドサービスであるとアップデート頻度が高く、常に機能が刷新されたり、新機能がついたりした場合でも、すぐに利用が出来る。そういった部分でオンプレミスタイプより有利である。
利便性
クラウドはいつでもどこでも、その時手元にあるデバイスでシステムにアクセスが可能になるため、利便性はかなり高く、今の時代にもあっている。一方オンプレミスは会社のネットワークでしか利用出来ないため、利便性が良くない。
以上の内容から、まずは中小企業にはクラウドERPを軸にメーカーの選定をしてほしい。
失敗しないコツ
それではクラウドERPの中でも一つの製品を選んでいかないといけないわけだが、おそらく20製品以上はサービスが展開されている。では、開発に携わっていた私から失敗しないコツを伝授したいと思う。
価格に騙されない
まずは価格だ。上記でも述べたように、クラウドERPと検索すると最安値で月額3,000円程度のものがある。勘の良い方であれば違和感を持って深堀をされるかと思うのだが、一応ここでも言っておくと、そういった格安の値段の場合はERPと謳っていても、機能はごく一部のみしか利用出来ないようになっている。例えば、販売管理として利用したいのに、実際は会計機能しか使えない。販売機能を使おうとするとオプションとして組み込まれ、結局相場の値段あたりまでいってしまうのだ。ここではサービス名を出さないが、有名な会社でも複数このやり方で集客をしている為、注意が必要である。 念の為、参考までにしてほしいのだが、一般的なクラウドERPの相場は月額70,000~100,000円くらいだと頭にいれておくと良いだろう
機能をしっかりとみる
機能についても要注意だ。価格は相場価格レベルなので安心して導入したものの、機能が薄い場合がある。例えば在庫管理機能があるが、倉庫システムとの連携が出来ない。販売管理システムはあるが、既存の会計ソフトからのデータを移行出来ない。などのことがある。これはいってしまうと、出来るのだがその都度スポット対応でカスタマイズ費用がかかっていまうということである。
資料ダウンロード、トライアル申し込みは必須
失敗を防ぐには、とりあえずホームページの情報だけでは手薄なので、資料ダウンロードをすることをおすすめする。その資料を読んで興味を持ったことろに、そこの会社の営業マンから電話やメールがくる流れとなるので、そこで改めて希望の要件のすり合わせなどを行ってほしい。またすぐに営業されるのは苦手だという場合には、無料トライアルを申し込んでみるのも手だ。1か月ほどゆっくりとシステムを理解出来る、さらにUI、UXも評価できるのでおすすめである
現場の従業員の声を聞く
最後に、現場の従業員にヒアリングすることだ。決裁者や、リーダーなどのポジションで仕事をしている人がボトルネックになっている部分と、現場担当者が業務に不満を感じている部分が大きくかけ離れている場合がある。やはり中小企業であると、現場社員の声が一番重要で、その方たちが円滑に仕事が出来るようになることが何よりも会社にとって有益になるからである。なので、システム会社との打ち合わせには必ず現場社員の数名同席させたうえで進めることが一番であると思う。
最後に
今回は 中小企業向けにERP選びを失敗しない方法 について記事にしてみたが参考になっただろうか。失敗するにはいくつかターニングポイントが発生する。今回でいうと、クラウドかオンプレミスか、価格、機能どこで選ぶか。などである。 しかし、この記事のようにミスマッチを防ぐポイントがあるので、そこを決して外さないようにすれば、中小企業にとって大活躍してくれる基幹システムとしてクラウドERPの活躍が期待できるのである。