今回はクラウドERPの導入効果について書いていきたい。クラウドERPを導入することでメリットが多く得られることは、大手企業を含め、中小企業、国内の多くの事業者が認知していっている。その為クラウドERPの導入数は増え続けており今後も業務システムとして成長していき、企業とは切っても切れない関係へとなっていくだろう。今回はそんなメリットが多いクラウドERPの導入公開ついて記事を書いていきたい。
圧倒的な業務改善
まず、クラウドERPを導入し得られるメリットとしては、業務改善に大変役に立つということである。具体的には、財務などを整理する財務会計機能、倉庫の状況を一元管理する在庫管理、仕入れ商品の登録、価格設定、その他見積書や注文書などの各種帳票を電子化する販売管理機能など多くの機能が搭載されているクラウドERPがほとんどである。会計部分については、会計ソフトをすでにいれて、自社で対応されている場合もあれば、会計士などに委託をして対応されている場合がほとんどであるかと思うが、在庫管理や販売管理については、まだまだアナログで管理されている中小企業が多いのが実情である。
販売管理機能を最大限に使う
クラウドERPの販売管理機能は大変優秀だ。むしろ販売管理の業務を円滑にしたいという理由があるのであれば、クラウドERPを導入すべきである。
特に、卸や小売業、を含め、仕入れ商品をストックし、取引先に販売するといったビジネスモデルであると仕入れた商品をさばくまで多くの業務が発生する。 まずは仕入れ商品についての価格付けやセット商品への組み換え、外国からの仕入れなのであれば、外貨での計算などが発生する。もちろんエクセルで管理することも出来るのだが、エクセルの場合、複数人で管理出来ないことや、数式などが壊れてしまうと、全ての計算にエラーが起きるなど大変やっかいである。そのため、この部分をクラウドERPなどで対応することにより、まずヒューマンエラーがおきにくい、入力業の手間が大きく減る、チェック業務も減ることが大きい。さらに為替レートを事前に登録しておくことで、外貨で仕入れた場合でも、システムに事前に設定しておけば日本円で換算されるので、細かい為替計算をいちいちすることなく、さらに粗利計算の誤差もなくなるというメリットがある。さらに、仕入れた商品を、自社で分解しセット商品にするといったことも多く発生する。その為、組み替えた商品については、新しくSKUを発行するなどの業務も、クラウドERPで登録が可能。さらにそこに価格を打ち込むことで、見積書などの作成に活かすことも出来るのと、在庫資産がいくらあるのかといった数字が見える化になるというメリットがある。
また近年、取引先がEDIを利用することになって、戸惑ったことなどはないだろうか?契約書などのやりとりも電子化が進んでおり、圧倒的に電子化で取り交わす方が効率が良い。その為、クラウドERPの販売管理機能では主にクラウド帳票といった機能が含まれている場合が多いので、これからの時代でも十分に利用していけるものである
在庫管理は倉庫システムに頼らないでも大丈夫
クラウドERPは在庫管理システムとしても秀でている。在庫管理システムは主に自社の倉庫の在庫状況を把握したり、仕入れた商品をばらして、自社の商品として組み替えたりなどが出来る機能を指す。最近のクラウドERPの在庫管理機能では、これまで自社倉庫の管理しか出来ないものが多かったのだが外部倉庫まで管理出来る製品も出てきている。これまではWMSといった外部倉庫を管理するツールを利用し、自社倉庫の在庫管理システムと結び付けるといったものが主流であったが、上記で述べたように一元管理することが可能になってきている。そうなると、管理画面で在庫が全て把握できるので現場担当も含め、責任者も在庫資産の管理がしやすくなり、倉庫ロケーションも考えやすくなるといった大きなメリットを生み出す。
財務会計まで一気通貫
上記でのべたように、販売管理、在庫管理で数字を一元管理出来るため、当然業務の下流にあたる財務会計部署の業務負担が大変楽になる。という部分に繋がってくる。要は経理担当が欲しい数字はすべて上流の販売管理部署にて、商品の単価や個数、見積書、発注書などがつくられているので、それらを照らし合わせるだけで良いということになる。これまで、各部署でエクセルなどで管理されており、再度入力し直すなどの業務が不要になるというわけだ。
まとめ
今回は、中小企業がクラウドERPを導入した際の導入効果について記事にしてみた。販売管理から財務、会計まで一気通貫で業務システムを統一することで、多くの無駄な業務が減るということが少しはご理解いただけただろうか。 2022年もクラウドERPを導入していく中小企業は増えていくことが予想される。少しでも業務改善や、経費削減したいと思っている経営者、現場担当者はERPの導入を前向きに検討されてみてはいかがだろうか。