今回は、EC事業者が増えたこともあり、特に販売管理部門の業務が多忙になっていると様々なところで話を聞く。特に販売チャネルを増やしたことによる受注管理にしわ寄せがきているようだ。会社の方針で中々DX化がすすまず、アナログ管理をしているなんて話を聞くとぞっとする。今回は受注管理をシステム化することでうまれるメリットを解説していきたいと思う。
受注管理とは
まず受注管理について説明をする。受注管理は、大きくいうと販売管理のセクションの一つである。販売管理には見積~納品後の請求書、入金確認までの一連の管理をしないといけないわけだが、その中にある受注管理が大変なのである。文字の通りどこの顧客から何の注文をいくつ受けたかという受注処理をすることだ。
大変になってきた受注処理
これまでは一つの複数チャネルしかなく、そこからの受注データを捌くだけで問題なかったのだが、コロナの影響もあり、今はECが大盛況なのである。そのため、自社ECやAmazonや楽天など出せるところには出すといった出店ラッシュになっているのである。そうなると、これまでは一つしかなかった注文を受ける箇所がいくつもにひろがっていくわけで、管理画面も違うため処理が膨大になっていくという仕組みになっているだ。
BtoBでも面倒なことに
BtoBでも同じく、これまでFAXや電話で受けていた注文をオンラインで注文できる仕組みに代わってきている。これはDXという意味でもいいことなのだが、注文を受ける側がシステム化していないと、電話、FAX、オンラインで受けた注文の管理が面倒なことになる。特にエクセルなどアナログ管理していると、1注文ごとにエクセルを更新していかないといけない、また複数人で管理もしずらいということもあり大変非効率なのである。
受注管理を効率よくする方法
受注管理を効率よくする方法は一つしかない。それは販売管理システムや販売管理機能が充実しているクラウドERPを導入することだ。それではどういったことが出来るのかを説明する。
販売管理システムで行う場合
販売管理システムは文字の通り、販売管理に関するものを全てデータ化してくれるとても便利なシステムである。BtoC向け事業をしている場合、複数店舗があったとしても、売上データは全て販売管理システムに送られてくるため、受注処理が大変ラクになるのである。ただし、複数チャネル対応やPOSとの連携が可能な製品を選ばないといけない。そうしないと、販売管理システムをいれたのに、結局データを手打ちで二重で入力を行うといったことになってしまうのである。
クラウドERPで行う場合
クラウドERPにも販売管理システムと同じく販売管理機能が備わっているので同様のことが可能。さらに在庫管理や会計なども一元で管理出来るため、販売管理よりもはるかに優れているというわけだ。今の主流はクラウドタイプのパッケージ型であるので、実は金額もそこまで高くなく、月額数万円で利用出来るものが多い。しかし販売管理システムと比べると、機能が多いことや、金額も多少高いこともあるので無理に導入することはおすすめしない。ただすでにほかの基幹システムや在庫管理システム、倉庫管理システムを導入しているのであれば、それに置き換えるということであればメリットがある。それはまずシステムの保守管理が簡単になる。これまで複数の管理システムを見ていたのが一つになる。また古いシステムからの乗り換えであると、おそらく利用料金も安くなるといった具合だ。
システムを選ぶポイント
では受注管理を徹底する場合の選ぶポイントをあげてみる。
複数チャネル対応
まずは複数チャネルに対応しているものを選ぶ。EC、Amazon、楽天、Yahooくらいは基本利用の中に入っていると良い。それ以外にも出店するモールの予定があるのであればオプションで追加出来る製品を選ぶと良いだろう。
クラウドタイプ
今、管理システムの業界ではクラウドタイプとオンプレミスタイプの2種が存在している。ほぼクラウドが主流となってきている。なぜクラウドが良いかというと、まず安いこと。それに場所を問わずインターネットがあればアクセスが出来ること。これが今の時代の働き方にもあっている。どれだけ安くて機能が良いといってもオンプレミスはさけることをおすすめする。
様々なシステムとの連携が出来る
社内で利用している管理システム、POSレジなどと連携が柔軟に出来るものが望ましい。結局良い製品だったとしても、他のシステムと連携できないようでは入力業務がふえてしまったりするのでかえって効率が悪くなる作業も発生する。なるべく拡張性のある製品を選ぶべきである。