中小企業はクラウドERPはカスタマイズするべきか

中小企業はクラウド ERPはカスタマイズするべきか クラウドERP
中小企業はクラウド ERPはカスタマイズするべきか

今回はクラウドERPをカスタマイズするかどうか、という部分に焦点をあてて記事を書いていきたいと思う。そもそもERP・基幹システムと聞くと自社専用に開発した業務システムということでカスタマイズし開発したシステム設計がほとんどだとお考えの方がいらっしゃるのではないだろうか。実際に少し前までは、導入し、常にカスタマイズを行い最新の状態に保つ、だから、開発会社に高い保守費用を払って運用してもらう。なんてことが当たり前であった。それがクラウド化になったことでどう変わったかをお伝え出来ればと思う。

システムにカスタマイズは必要なのか

早速、今回の趣旨である、カスタマイズ必要性についてだが、私個人の意見としては、カスタマイズしなくてよいクラウドERPを選ぶ。これがベストな選択になる。
そうは言っても、基幹システム・クラウドERPに詳しくないから選べないという中小企業の経営者も多くいるだろう。そういった場合は前回の記事などを参考にしていただければ嬉しい。
本題に戻るのだが、冒頭でも書いたように、少し前の基幹システム・オンプレミスERPなどではカスタマイズが大前提であった。 基幹システムとなると、中小企業でも比較的大きな売上規模であったり、大手企業が利用するもので、利用するにも高い業務システムであった。なぜ高かったのかというと、固定のパッケージ化されているものがなく、各企業に合わせた機能、デザイン、他のシステムとの連携などが求められるため、開発工数が大きくなり、費用が高い。さらに、自社サーバーでの運用となるため、サーバ費用、それらを管理する費用、システムの保守費用などが発生するので、中小・零細企業ではそこまで積極的に取り入れないようなシステムのレベルであった。

カスタマイズの必要な部分

まずはERPでいうと、在庫管理、販売管理、仕入れなどに使う購買管理、財務会計、人事労務など多くの業務をサポートする機能がついている。 そのため、導入する企業がメインでどこの機能を使いたいのかによって、システム設計が大きく変わってくるのである。販売管理なのであると、例えば取引先の伝票のフォーマットに併せて入力、出力できる仕様にしないといけなかったり、在庫管理であると、倉庫のロケーション管理システムとの連携が必要になったりもする。 なのでパッケージ型であるとうまくハマらない部分もあるため、カスタマイズ前提で導入を考える企業が多いのではないだろうか

クラウドERPならカスタマイズしなくても使えたりする

しかし、時代も進化したことで、今のERP、とくにSaasであるクラウドERPは劇的な進化をしていっている。2010年ごろより、クラウド化になったことで、システムを1ついずつそれぞれの企業用に作ることよりも、クラウド上で汎用性のあるシステム設計にしたクラウドERPが主流になってきた。このことで、従来のオンプレミスとは大きく変わってきたのだ。
多くの開発会社はこれまでのノウハウをため込んでいることもあり、基幹システムにもとめられることというのは、ある程度一定である、ということで、個別に開発するのではなく、クラウドにして、一般的な機能を全て盛り込んでおく。というスタイルが主流になってきたのである。
その為、カスタマイズをするというよりは、基本の機能に加え、オプションである機能を自社で選択し、自社仕様に仕上げていくという方法が多くなってきている。

今後のクラウドERPは

上記で述べたように、もちろん今でもゼロから専用に開発し、法制度や、会社の方向性によってはシステム設計を変更し、カスタマイズを行っていくサービスを続けるシステム会社もあると思うが、正直先細りになるであろう。なぜなら、今のクラウドERPは機能もそこそこで、価格もかなり安い。おそらく従来のカスタマイズしているERPなどに比べるとランニングコストは1/5くらいになるのではないだろうか(想像)。さらにクラウドが主流のため、企業のそれぞれのPCにシステムインストールをする理由がないのである。そのため、いつでもどこでもどのデバイスでもシステムにアクセス出来るというメリットがある。そのため、今後はパッケージ型の基幹システム・クラウドERPがシェアをとっていくであろう。さらに基本はノーカスタマイズ。必要なものがあれば、オプション追加していってね。というサービス提供がほとんどになるだとう。これにはメリットもあって、システム自体は契約後、すぐに使えるし、オプションが不要になったものは、外してしまえば、料金も元に戻るなど、デメリットがほとんどないのである。

まとめ

今回はクラウドERPはカスタマイズをするべきかどうかについて記事にしてみた。 結果としては、カスタマイズするようなERP製品を選ぶのではなく、クラウドERPのパッケージを選んで、自社にあう機能はオプションでつけていく。この方法が今後(今も)主流になっていくであろう。なので、汎用性のない、高い、オンプレミス型の基幹システム導入検討をされている企業は少し立ち止まり、再度製品選びから見直しをされることをおすすめする。

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